あなたの側にいてくれる賢い友だち
多くの人が持っているイメージと違い、実はタロットカードは未来予知には、不向きなリッディングのツールです。
未来ではなく、あくまで現在をクリアに映し出してくれる「鏡」として使います。
過去も、現在も、未来も、 全ての結果は「今ここ」にあるものです。
人の無意識のパターンは非常に根深く、そして非常に巧妙なので、自分では新しい選択をしているつもりでも、何度も同じパターンを繰り返しています。一人でグルグルと堂々巡りしてしまう思考の世界から、一つ違う次元へ“ポン”と抜け出すことができる……タロットはそうした事を助けてくれる、とても賢い友人のようなものです。
数あるタロットの中でも、このトート・タロットは自分の中で絵のイメージと解釈がうまく結びつくと、とても深いリーディングをすることが可能となります。
自分で自分の人生を選ぶために
タロットは、自分にアドバイスをくれるツールです。
読み解けるようになれば、自分で自分の人生を選択できるようになったり、自分のイメージに疑問を持たなくなったり、ほとんどの迷いがなくなります。
また、タロットカードは本来持っている、自分の直観を強められます。読みようによってはポジティブにもネガティブにも受け取れるカードを、自分がどのように受け取るか。この直観の力を養えるのもタロットカードの魅力です。自分の人生にとってプラスになるツールとして使うのが良いでしょう。
また、タロットは、今与えられている人生をどう生きるかを考えるきっかけになるツールです。
人には宿命や与えられた課題など、自分では抗いようのない運命があるものです。そこを無理に改善するのではなく、本来の生きる道に戻すアドバイスをくれるのがタロットです。
今の道に不安を感じたり、上手くいかないと感じたりしているなら、タロットを一枚引いて状況を改めてみてください。違う側面が見えてくるでしょう。
トート・タロット(Thoth tarot)とは
トート・タロットのカードは、全部で78枚。大アルカナ(アテュ)22枚 と小アルカナ(スモールカード)56枚 で 構成されています。
そしてトート・タロットには、正位置/逆位置という考えがありません。どんな形でも、カードはカードであり、本質的な意味に変わりはないのです。一枚のカードの中にポジティブな意味もネガティブな意味も、全てがその中に込められているという形で扱います。
トート・タロットの歴史
トート・タロットは希代の魔術師アレイスター・クロウリーによって、彼の晩年に製作されたカードです。
トートの特徴的な絵は、フリーダ・ハリスという女性によって描かれました。
ハリスは何度も何度も絵を描き直し、完成までには五年もの歳月が費やされたそうです。
1944年に「トートの書」という解説書が出版されますが、これらがタロットカードという形を成して世に出るまでの間に、二人ともこの世を去ってしまいます。
そして1969年、クロウリーの友人の手によって、遂にトート・タロットは出版されました。